気になる木のこと、家のこと

身近な樹木の気になって仕方ない病害虫のこと、やっぱり家のこと

樹木医試験へのチャレンジと親の介護

30代になって育児の傍ら、造園やエクステリアの仕事に携わり20年弱が経ち、この業界に入ったきっかけにもなった木への憧れを何かしら形にしたいと思い始め、樹木医を目指すと周囲に公言して1年とちょっとが経ちました。

前からやろうと思えばできた?のかもしれませんが、やっぱり子供たちが小、中、高と進むのに知らん顔もできません。
勤めながらあれもこれも、という欲張りプランは憧れましたが、キャパシティ的に無理!

しかし…この決意を持って始めた時、強く感じたのが「なんでもっと早くやらなかったのかなぁ」という思い。なんせ高額で分厚い「樹木医の手引き」を買ったものの、一気に視力が落ち始めて老眼が進みまくり、裸眼ではろくに見えないありさま。
そのせいもあって、あっという間に疲れて、集中力は続かず!

 

加えて、その1年で起こった事といえば、母の介護の本格化。
仕事は介護を見越して出勤頻度の低い軽い業務にしてあったものの、アルツハイマー、レビー小体、リウマチと病気のデパートのような状態ながら、介護サービスを本人が受け入れません。
要介護の再認定、ヘルパーさん等の手配、通院の付き添いなどなど…目まぐるしく必要なものが増えます。子供の弁当、テスト対策だってまだまだあるのに、親の介護まであるんかい…とどれかチョイスして投げ出しちゃおうか!

姉妹がいて良かった、と思いつつも、それぞれにストレスを抱えながら、何もかも受け入れない母と時に喧嘩したりなだめたり…と何とかやって来ました。そして勝ち取った?要支援1→要介護3。

車椅子もヘルパーさんも訪問看護さんも、手すりの設置も1割負担でガンガン頼めるようになりました。とはいえ、ようやく…船出とは行きません。この介護のことは、認知症や介護サービスの参考に、別の機会にまた書きたいと思います。

 

でもこの年齢で諦めたら本当に終わりだなぁ、と、とにかく諦めないことだけを念頭に毎日何かしら学ぶことはやめないように、と少しずつ教本を読み進めました。

最初の1年は「樹木医の手引き」を読んでは、Googleスプレッドシートに知ったことを書き連ね、文言だけの名称などはネットで調べ、調べた画像をシートに貼り…という一見、勉強している風にまとめていましたが、予想以上にそれぞれのジャンルが深くて長くて難解で…とても手強かったです。。10数年前に受けた造園施工管理技士とは訳が違います!

それでも、こうやれば少しは頭に入るだろうと、信じて(?)まずは読まないことには話にならないぞ、と…。

ぶ厚い、深い樹木医の手引き

しかしながら、結局、受験の2週間前まで手引きを読み終えることすらできず。
この2週間で過去問に初めて取り組むというドタバタ具合。
実際やってみれば殆ど頭に入っていないことが発覚!しかしこれが良い機会で、情けないながらも、この過去問に理解した事を書き込んで行ったことが頭を整理するのに、もっとも効率的な気がしました。

最後の1週間は6割近くは獲れるようになって来て、記述も20代の頃からライター職に携わっていたことで、書くことは苦にならず、3テーマは何とか時間内に埋めることはできました。最初の1回目はもちろん、様子見で受けようと思っていたので、エイヤ!と受験しました。
エイヤといっても、受験書類の作成もそんなにパパっと書けるものではありません。
経歴書や業務経歴、勤務先の社判をもらいに前職の会社の社長に会ったり、と…あれこれと準備はそれなりに大変です。
正直、途中でこの作業だけで心折れそうになりましたが、何とか郵送、受験票を手にしました。

とはいえ、当然、資格試験はそんな甘くない。
そして、試験当日。東京農大の広い講堂には、造園会社らしき方々、職人さん、コンサル系?風な雰囲気の人で埋め尽くされ、あーこれは場違いだなぁと感じつつも着席。

前のおじさま、隣の女性、専門職らしき方々の開く熱心に作られたノートを見るにつけ、勉強不足でここに座ってしまったことを恥ずかしく感じました!

さっそく配布された内容は、予想通り、全くわからないものから、あーどっかで見たな、うる覚えで理解していなかったなぁ…というものばかり。
きちんと習得されていた?らしき方はサッサと試験を終え、部屋を出て行きました。

記述は何となく予想していたテーマが出題され、何とか埋められてホッとしたものの、周囲の人もしっかり埋めていて、準備不足な人などいないんだなぁ、と実感。

クタクタになって帰りました。

夏が終わり、送られてきた結果は、予想通り不合格の3文字!

その後、大勢を取り直してスケジュールを立てよう…と思っていた矢先、見事にコロナに感染。意外なほどに重篤化し、夏の疲れと相まって長々咳と疲れを引きずり、やる気がダウン。

やっとこさ、涼しくなり、少しずつ手引きを見直しつつ、日々、街中を歩きながら食われた葉や不思議な病斑などを見つけては、ルーペを片手に病徴とにらめっこしたり、ネットで調べてを繰り返し、やっぱりこの勉強は何年かかっても身に付けたいし、守りたい身近な自然のためにも、やりたいなと思い直してます。

年齢的に仕事として携わるのはいいや、と思いつつあり、気長にやろうとを上げるためのツールとして、日々の気づきを徒然に書き連ねつつ、多くの方と共有できれば、と思っています。