マテバシイのがんしゅ
「樹木医になりたい」繋がりの仲間を通じ、日々、色々な情報が入ってきます。
今日はクロサイワイタケ科のヒメアカコブタケか?というトウネズミモチの写真。
(これは掲載できませんが)
おかげで色々と調べる機会をもらっており、本当にありがたいです。調べた結果今のところ姿かたちは似ているものの、発生相手がブナ科が多いようで…。
シイタケ栽培などで木材腐朽を起こす敵とみなされることが多いようですが、あまり研究も進んでいない様子。クロサイワイタケ科にはアカコブタケ、クロコブタケなどもあり、、色形も似てます。仲間の送ってくれた写真は、赤黒い。
最初は赤くて次第に黒くなるのがクロコブタケらしいのですが、倒木など既に死んだ細胞に着生するようで、3㎝前後。一方、ヒメアカコブタケの方は1~20㎜と、これを考えると、仲間の送ってくれた写真は近い気がします。
この仲間のグループLineは、回答が無いため、よく暗礁に乗り上げています。
それでもいいんです。本やネットを調べたり、様々な文献など調べて、うーんうーんと悩むことに意義があると感じています。(仲間に感謝です)
ということで、恩返し?したく(自分のためにも)私も何か面白い材料を見つけたくて、今日は昼休みに街を歩いていたら、街路樹にグロい塊を見つけました。
幹のあちこちにゴツゴツな黒々とした塊。幹を見上げていくと、あちらにもこちらにも。樹高10m級のマテバシイで、今の所、元気は元気です。
でも、ふと隣の木を見たら、もっと大きな塊もあり、そちらはあられのように割れて、何分割?というぐらいゴツゴツと割れています。
周囲3~4本見て行くと、あれもこれも塊だらけ。
恐らくきっとこれは癌腫(がんしゅ)でしょう。
がんしゅの原因も色々で、カエデやシラビソ(モミの仲間)等に発生する子嚢菌ネクトリア属の病害をはじめ、細菌性やキノコの仲間の担子菌類のマツのこぶ病などもあったりと…もう覚えるのも大変です。
幹だけでなく根頭がんしゅ病というのも有名ですが、こちらは根なので、今回は無視します。
話を戻すとマテバシイ、何が原因かはわかりませんが、細菌の場合は剪定痕などから侵入した最近が起因することも。
街路樹だけに、枝は何か所も払われている跡があるので、こうした所から侵入してしまうのかもしれませんね。すぐそこには水の流れがあり、わっさわっさと樹木が密集しジメっとした環境。子嚢菌類の仕業だろうか…。
ということで…結局、奴の病原菌が何なのか、結局わかっていませんが、今日はひとまず、いい情報収集ができたとします。